世界遺産に登録後、マカオを訪れる個人旅行者が年々増えています。1997年に香港とともに中国に返還されるまで、ポルトガルによって統治されてきたマカオは、他のアジア諸国とは一風違った独自の文化を歩んできました。町の中心、セナド広場から東洋でもっとも美しい建築物といわれた聖ポール天主堂跡まで続く石畳を歩くと、ヨーロッパの風景の中に漢字の看板が並ぶ不思議な光景が。アジアの中心的貿易港として栄えながらも、香港にその地位を譲った後は、町全体がどこか取り残されたような雰囲気が、ノスタルジーを漂わせ、旅行 者を惹きつけてやまないのです。そして国策のもとで林立するカジノやテーマパークなど、エンターテイメントの町として栄えるマカオのもうひとつの顔。

香港から西南西へ約64km。マカオは中国広東省の珠海市とつながる半島部分、そして南方へ橋でつながるタイパ島、さらに南方へやはり橋でつながったコロアン島からなります。面積は28.6平方キロメートル、人口約52万人(2007年度)からなり、人種は95%が中華系、残りはポルトガル人やマカイエンサと呼ばれるポルトガル人との混血。
400年前からポルトガル人が居留していたため西洋的な歴史的な建造物も多く、 年間を通じて多くの観光客が訪れます。日本人の観光客は1996年の約52万人をピークに減少傾向が続き、 2001年には約14万人。マカオと香港をつなぐ所要1時間の高速フェリーが24時間運行ということで、日本人観光客の多くは香港からの日帰り客になっています。

2005年には、セナド広場やセントポール天主堂跡など、8つの広場、22の建築物が、「マカオ歴史市街地区」として世界遺産に登録されました。また、カジノも盛んで、ホテルに付属したもの含め多くのカジノがあり、観光とカジノでGDPの約4割を占めています。 |
人口: 52万人(2007年度)
面積: 28.6平方キロメートル
公用語: 広東語、ポルトガル語
通貨: パタカ
(香港ドルはマカオでも同率で使用可、その逆は不可)

マカオの観光情報
マカオの面積は非常に小さく、28.6平方キロメートル、東京都の品川区とほぼ同じ面積です。半島部分からタイパ島を経由して~コロアン島までタクシーで移動したとしても、HK $70ほどなので、気軽にタクシーを使った観光が楽しめます。
マカオ半島
セナド広場を中心に石畳の路地が続き、民政総署大楼、仁慈堂、聖ポール天主堂跡など主要な見所。カジノの多くも半島部分に集中しています。また、マカオ・フェリー乗り場の隣には、フィッシャーマンズワーフという大規模なテーマパークが完成、よりいっそう香港や大陸からの観光客の誘致に力を入れています。
コロアン島
マカオのリゾート的な存在で、ビーチリゾートやゴルフコースなどが整備されています。タイパ島とは、埋め立てで地続きとなり、埋立地「コタイ」には、ホテルやカジノ、大型ショッピングセンターが立ち並ぶ、壮大な開発計画が進行中。世界で二番目に大きな建造物と言われるヴェネチアン・マカオもこのエリアにあります。なお、コタイ沿いには十二支の像が並んでいます。
タイパ島
かつてはマカオ半島に住むポルトガル人の別荘地だったところで、その一部は、タイパハウスミュージアムとして一般に公開されています。現在はマカオ半島と橋で結ばれ往来もスムーズ。マカオ国際空港と、広東省珠海市に続く橋があるので、新たなマカオの玄関口になりつつあります。近年ではマカオと日本を結ぶチャーター便が頻繁に運航され、日本からダイレクトでマカオに来る旅行者が増えています。
マカオ基本データ





















